歯周病治療 periodontics

歯周病は全身トラブルに
つながる怖い病気
LEADS TO SYSTEMIC PROBLEMS

歯の周りの組織が歯周病菌に感染する病気を「歯周病」といいます。歯周病は、感染が歯ぐきにのみにみられる軽度の状態を表す「歯肉炎」と、感染が歯ぐきだけでなく、歯根膜や歯槽骨といったほかの組織にまで広がった中度や重度の状態を表す「歯周炎」の2つに分けられます。

進行状況によって適切な治療法が異なりますが、虫歯のように進行しても強い痛みを感じにくいため、中度や重度になってから来院される方が多いです。歯周病は全身疾患や妊娠トラブルのリスクを高める病気です。健康な毎日を過ごすためにも、プロによるチェックを定期的に受けるようにしましょう。

symptoms こんな症状ありませんか?

  • 磨きをすると歯ぐきから
    血が出る
  • 歯ぐきが赤く腫れている
  • 歯ぐきがから膿がでる
  • 歯がグラついている
  • 口臭が強くなった
progress

歯周病の進行 periodontal disease

  1. 軽度の歯周病(歯肉炎)

    歯周病菌によって歯ぐきに感染が起こっている状態です。歯ぐきに軽い腫れがみられ、歯磨きをすると毛先に血が付着することもあります。お手入れの見直しと数回のスケーリングで改善するケースがほとんどです。

  2. 中度の歯周病(歯周炎)

    感染が歯ぐきの奥にある歯槽骨や歯根膜に少し広がっている状態です。歯周ポケットが5~7mmで、軽度よりも腫れや出血が目立ち、歯のグラつきがみられることもあります。

    お手入れの見直しと数回のクリーニング、状況によっては歯根に付着した歯石を除去するためのSRPという処置や外科手術をすることもあります。

  3. 重度の歯周病(歯周炎)

    歯槽骨や歯根膜への感染がさらに広がった状態です。歯周ポケットが8mm以上で、中度よりも腫れや出血、歯のグラつきが目立ち、歯ぐきから膿が出ることもあります。

    お手入れの見直しと数回のクリーニングに加え、SRP、外科手術で改善を図りますが、効果がみられなければ、抜歯するケースもあります。

歯周病と全身疾患の関係について

歯周病菌が出す毒素が全身に回ると、動脈硬化を引き起こし、脳梗塞や心筋梗塞を発症するリスクが高まる可能性があります。認知症や関節リウマチの可能性も増すため、重症化する前の早期治療がとても大切です。全身疾患の中でもとくに糖尿病は深い関係にあり、一方が悪化すると、もう一方の症状や悪化することがあるため、気を付けなくてはいけません。

また、歯周病によって炎症物質が発生すると、陣痛が誘発されて早産や低体重児出産につながる恐れがあります。妊娠中はホルモンバランスの変化やつわりの影響で、口腔ケアが難しくなる方が少なくありません。お子様を守るためにも、必ず定期検診や歯科医院でのクリーニングを欠かさないようにしましょう。

歯周病の治療法について

  • 口腔清掃指導

    適切なお手入れ方法は、患者様によって異なります。歯周病を回避するためには、自分の歯並びやそれに合った歯ブラシのタイプなどを十分に理解することが重要です。

    当院では、患者様のお口の環境に適した歯ブラシを使って、歯周病予防に効果的な磨き方を丁寧にお伝えしています。歯間ブラシやフロスの使い方も分かりやすく説明しますので、今よりも清潔なお口を維持しやすくなるでしょう。

  • スケーリング

    専用の機械や器具を使用して、歯石を除去する処置を「スケーリング」といいます。歯の表面に付着した歯石は、歯垢が数日放置されたものであり、歯ブラシの毛先の力だけは取り除くことはできません。歯垢や歯石は細菌の住処であり、放置すると虫歯や歯周病、口臭の要因となります。

    とくに根元に付いた歯石は歯周病が悪化する大きな原因の一つで、進行を防ぐにはスケーリングが必須です。歯石は気づかないうちに付着することが多いため、定期的にスケーリングを受け、歯石がない状態を保つよう心がけましょう。

  • PMTC

    専用の機械で歯の表面を磨き上げる処置を「PMTC」といいます。
    歯の表面に付いた着色汚れや、細菌の層であるバイオフィルムという透明な膜を除去する目的があります。

    しっかりと磨き上げることで、歯の表面がツルツルになり、舌触りも変化するので、スッキリ感を味わえるでしょう。

  • SRP

    専用の機械や器具を用いて歯根の表面についた歯石を除去する処置を「SRP」といいます。歯周病が進行して歯周ポケットが深くなると、縁下歯石(歯根の周りに付着した歯石)がみられるようになります。表側にある歯石よりも硬く、血液を含んでいることで黒や赤褐色なのが特徴です。
    SRPは歯ぐきの奥を触るため、通常のスケーリングよりも痛みを感じやすく、事前に麻酔をして行うこともあります。

  • 歯周外科

    SRPをしても改善されないときは、麻酔をして歯ぐきを切り、歯根に付着した歯石や感染組織を目視下で除去する歯周外科を行います。
    手術中は麻酔が効いているため、痛みはありません。歯ぐきがきれいに治るまでに2〜3週間かかります。

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